お茶の水女子大学附属図書館のLiSA(Library Student Assistant)の活動ブログです。LiSAは、LiSAメンバーと図書館スタッフの協働による図書館活性化のための活動です。
特別講義「古典籍について」 
2016年05月06日 (金) | 編集 |
こんにちは。
図書館周辺の桜の木も新緑に衣替えをし、夏の訪れを感じる季節になりました。
今回は先日(4月28日)に行われた、文教育学部日本語日本文学コースの浅田徹先生による講義「古典籍について」の模様をお届けしたいと思います。

DSC09079.jpg
講義の様子

古典籍とは、近代以前に作られた典籍(書籍)のことを言います。
現在附属図書館は、大学の所蔵する古典籍を撮影し、デジタル画像化するプロジェクトに参加しています。私もLiSAとしてこのプロジェクトに関わらせていただいています。
具体的な仕事としては、古典籍の丁数(ページ数)をカウントすることから始まり、業者の方に撮影していただいた後に、その画像の確認作業を行います。
こうして写真としてデジタル画像化された古典籍は将来ウェブ上で閲覧することができるようになります。
古典籍は非常に古いものが多く、丁を一枚ずつめくるのにも細心の注意をはらう必要があります。
よって丁数を数えたり、出来上がった画像を一枚ずつ確認するのは予想以上に大変な作業でした。

浅田先生の講義では古典籍の基本から古典籍が文学者にとってどのようなものなのかということまで非常に充実した内容をお話しいただき、多く学ぶことができました。


講義中の浅田先生
実際に古典籍を見せて説明してくださいました。

古典籍の基本については、写本と版本といった製造方法の違いや当時の印刷技術について学びました。写本は手書きで書き写した本のこと、版本は版画のように印刷された本のことをさします。
今まで私は古典籍に触れる機会が多くありましたが、写本と版本を見分けることは困難でした。
また、特に版本の印刷には版本の元となる版木をつくる彫師が必要です。彫師はどんな細かい線でも非常に正確に彫ることのできる技術を持っていたそうです。浅田先生はとても小さな版本を見せてくださいました。その版本の大きさは手のひらサイズで、中を見てみると細かい文字がびっしりと並んでいて非常に驚きました。日本の職人の技術力にあらためて感心しました。
このような素晴らしい技術によって現在まで残っている古典籍は文学者にとって極めて重要な研究資源であるとともに、明らかに研究者自身よりも長く残るものであり、しっかりと受け継いでいかなくてはならないと浅田先生はおっしゃっていました。
私が図書館で行っている古典籍を扱う作業も後世に貴重な日本の財産を残すということの役に立っていたら嬉しいです。

最後になりましたが、素晴らしい講義をしてくださった浅田先生に厚く御礼申し上げます。
また、このような学ぶ機会を用意してくださった図書館職員の方々、最後までつたない文章を読んでくださった皆様にも感謝申し上げます。
ありがとうございました。

LiSA3年 瀬戸

特別講義「古典籍について」 その2
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コメント
この記事へのコメント
瀬戸さん、特別講義「古典籍について」のレポート、ありがとうございました。

当日は、LiSAから16名もの方々が参加されたと聞きました。これからのLiSAの業務で役に立つことははもちろん、古典籍という古くて新しい世界があることを体感していただける、いい機会になったようで、私も嬉しく思っています。

私も講義を聴講したいと思っていたのですが、残念ながら都合が付かず参加することができませんでした。
でも、瀬戸さんのレポートで、どのようなお話があったのか知ることができて良かったです。
ありがとうございました!
2016/05/06(金) 17:25:47 | URL | 森いづみ #-[ 編集]
瀬戸さんには、一昨年度の丁数数えから古典籍作業に入ってもらっていますね。今までにいろいろ実物を見ていると思いますが、講義を通して、また江戸時代以前の本の世界が広がったでしょうか。
今年度までの事業、引き続きよろしくお願いしますね。
2016/05/11(水) 16:20:40 | URL | いいづか #-[ 編集]
文京区に居住する60過ぎの男性です。古典籍に興味を持ち、趣味として自分で修補して、次代に200年以上も伝来し物を残していきたいと努力しているものです。皆さんのように若い方が本物に触れて、知識としてだけでなく感じたものを発信されることを期待します。
2016/05/29(日) 10:00:19 | URL | 藤田 充 #-[ 編集]
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